東京オリンピック野球 変則投手青柳何故打たれたのか

東京オリンピック野球 変則投手青柳何故打たれたのか

2021年8月7日 日本VSアメリカの決勝戦!!
日本がアメリカを下し、見事悲願の金メダルを獲得した。
そして侍ジャパンの中で秘密兵器として期待されていた投手が、阪神タイガースの青柳晃洋投手

だが、2試合出場し、2試合とも失点し、1回2/3で防御率27・00という不甲斐ない結果で終わってしまった。

阪神タイガース・青柳


元々青柳は2015年ドラフト5位で、阪神タイガースに入団した。当時の監督は金本監督で、変則的な投手が欲しいということで、スカウトに聞いたところ青柳の名前が上がり、一かバチかで獲得した選手と後のインタビューで答えている。

そんな青柳は独特の投げ方をしており、アンダースローではなく、サイドスローでもないその中間ぐらいから投げる投球フォームで話題になった。私がはじめて見た時、なんせコントロールが悪いそれが第一印象でした。

ただコントロールは悪いが、球の力に関しては強く、ど真ん中でも球威でファウル・空振りが奪えるボールを投げていた。

入団2、3年目はコントロールは荒れて、球威はあるのでストライクゾーンにさえ入れば、二桁も見えてくるのにと思うそんな投球が続いていた。

だが、ここ2年程前からコントロールが安定して、梅野の要求したコースに投げれる技術まで成長した。

一かバチかで獲得した選手は大当たりだったんだね!

そして、今シーズンまだ前半ながら8勝をあげ、防御率でも1位をキープする好成績をあげている。

※こちらのページで青柳晃洋のこれまでの成績を一覧出来ますので是非ご覧ください🤞
参照: 週刊ベースボールON LINE 青柳晃洋

なぜ侍の秘密兵器なのか

侍の秘密兵器
ならなぜ、青柳は侍の秘密兵器なのか。
防御率がセ・リーグで一番いい投手というのも理由の一つではあるが、一番の目的はその独特的な投げ方にあった。

国際大会は短期間で行われる。もちろん相手同士初見の投手を目にすることになるであろう。

そんな中独特的なフォームで投げる投手に関しては、中々この短期間の中だけでは、対応は難しく
打者に関しては脅威になる。

今までの侍ジャパンの中でも、アンダースローで投げるロッテの渡部俊介、西武の牧田などが選出されてきた。

なるほど!そんな根拠があったんだね!

海外の選手からすれば、アンダースローのように下から浮き上がってくる軌道で投げる投手など初めてでいきなり打つことは難しく、いままで変則投手の起用は国際大会で成功してきた。


その理由から青柳のあの軌道の投げ方は海外の選手からすれば見たことがないであろうという理由で、秘密兵器として稲葉監督として期待された。

青柳の変則投球が通じなかった理由

実際青柳はオリンピックに2試合出場し、いずれも打ち込まれて失点しており、稲葉監督のいう秘密兵器の存在にはなれなかった。

では、なぜ独特なフォームの青柳の投球が通じなかったのか。私はこう分析する。

①ほとんどサイドスローに近い投球フォーム

青柳の投球フォームは、アンダースローとサイドスローの間ぐらいからボールがはなたれる。

だが、一見見ればほとんどサイドスローに近いフォームで、軌道に関してもサイドとそこまで変わりはないのかなと私は思った。

サイドから投げる投手というのは、海外にも多くおり、そこまで珍しくはない。

青柳投手はどちらかと言えばサイドスローに近いなぁ

ただ、ロッテの渡部や西部の牧田などの下から投げるアンダースローは、ごく稀で日本でも数える程度だ。まして、海外にはおそらくおらず、アンダースローの軌道は上手投げや横手投げと比べて全く異なり、まずタイミングが合わない。

これが今までの国際大会では通用してきた理由であろうが、今回の青柳はアンダースローではない。

重要青柳のようなサイドに近い軌道であれば、海外の選手からすればさほど問題なく対応できたのではないかと感じた。

②落ちるボール

私が今まで国際大会を見てきた中で一番の武器というのは、落ちるボール、フォークがかなり有効だなと感じてきた。

中々メジャーリーグでも、フォークボールを投げる投手は少なく、日本のフォークボールはかなりメジャーの打者にも通用してきた。

今回の大会でも、山本由伸、千賀、田中将大などフォークボールを多用して、数々の三振を奪ってきた。

だが、青柳の投球というのは、スライダーとツーシーム(シュート)系をメインで、横の幅を使う投球が青柳の投球だ。


この投球スタイルでは海外の打者には通用できなかったように思う。

③シーズンとボールが異なる


ボールに関して国際大会では、シーズンとはまた違うボールを使用するため、そこでの変化があったのかもしれない。

ボールの変化というのは、縫い目や大きさが変わるだけで手の感覚がまた異なり、また変化量なども変わるため投手には大きな問題になる。

青柳はこの事に関して触れていないが、オリンピック始まる前の楽天との強化試合でも打たれている。
外国人だけでなく、普段シーズンでは抑えている日本の打者に対しても打たれている。そのため東京オリンピック仕様のボールではうまく力を伝えられていなかったのかもしれない。

活躍は出来なかったが選抜されたことに異論はなし


当初の予定のように、変則投手として打ちにくいという侍の秘密兵器は、今回のオリンピックでは通用しなかった。

だからといって、この侍ジャパンに選ばれたことに関しては、何ら異論はない。

変則だろうがなかろうが、セ・リーグの防御率1位をキープしている投手だ。選ばれて当然といってもいいであろう。

だが、強化試合や初戦のドミニカ共和国との試合で、あきらかに打たれており、力を出せていないのは誰の目にも分かる。

その青柳をアメリカ戦でも起用したことに関しては、少し疑問が残る。
逆転勝ちしたから良かったものの、あのまま負けていれば、完全に青柳は国民から叩かれていたに違いない。

本当になんとか勝ててよかったよー

優勝は出来たものの疑問の采配が多く、結果オーライという部分が強かった今回のオリンピックでの野球。

とはいえ、悲願の金メダルを獲得したのだ、十分に選手を褒めてほしい!

※こちらの記事にも東京オリンピックでの侍ジャパンの記事を載せていますので、是非ご覧下さい!!

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